そんがいほけんのはなし(2)

「たま〜に」とか昨日言っておきながら今日も更新です(苦笑)
今日はバイトでクタクタなので短めで。


今日は「保険の目的と被保険利益」です。


ここでいう「目的」とは「対象」のことです。
つまり「保険の目的」とは、「保険を付ける対象」の
ことを言うのです。普通使う「目的」とは少し意味合
いが違うので少し混乱するかも知れません。


では、保険はどんなものでも対象になるのでしょうか。
例えば、「俺は事故で精神的な損害を被ったから保険で
補償してくれ」
ということはできるのでしょうか。


損害保険においては、保険の目的(保険を付ける対象)を評価して、
保険事故(保険金が支払われる事故)が起きる確率を計算し、
一体どれだけの補償をすればいいのかを明確にしなければなら
ない(そうしないと、保険によって不当な利益が被保険者に転がり
込む虞がある)ため、保険の目的、すなわち保険の対象となるため
には一定の条件を満たす必要があります。


最も重要な条件として、保険の目的に「被保険利益があること」
があります。「被保険利益」とは、保険事故が生じることによっ
て、被保険者が損害を被る虞のある経済的な利益のことです。
例えば火災保険の場合、家が火事で焼損することが保険事故で
あり、焼損することによってその家の主、つまり被保険者は
経済的な損失を被るわけです。ここで被保険者が持っている
経済的な利益が「被保険利益」というわけです。


「被保険利益なきところに保険なし」と言われることがあり
ます。被保険者本人に被保険利益がないと、損害保険契約は
有効に成立しないからです。もし被保険利益を持たない者が
他人の財物に自由に保険をかけられるとすると、その保険金を
巡って放火などの反道徳的行為が頻発する虞があり、保険が
ちゃんと機能しなくなってしまいます。そういった事態を避け
るため、保険の目的には被保険利益が必要なのです。


また、「経済的利益」という言葉からも分かる通り、被保険
利益は金銭的に評価できるものでなければなりません。と
いうことは、一番最初にお話しした「精神的な損害」は、
金銭的に評価することが出来ないため、保険の対象とする
ことができないのです。
また、「人の命」も金銭的に評価
することは出来ない(全地球より重いんだもの)ため、損害
保険の対象にはなりません(傷害保険には被保険利益という
概念がないので、人の命や身体も対象になります)。


被保険利益も保険の種類によって様々に分別することが
できます。細かくは話せませんが、積極的利益と消極的
利益の2つに分けられますよ、という話はしておきましょう。


短くまとめるつもりが結構長くなってしまいました。
スイマセン、僕自身も勉強中で、試行錯誤しながら
この文章を書いているので…。間違っていたらご指摘
下さい(特に内定者の方)。では、また次回に。